栄養

バランス栄養の重要性

身体の成長が著しい成長期では、栄養バランスの取れた食事をすることが重要です。身体の成長に必要な5大栄養素はそれぞれが異なる機能があり、1つ1つの栄養素の機能を知ることで身体の成長に繋がります。

【5大栄養素について】

たんぱく質

たんぱく質は筋肉や臓器、皮膚、髪の毛などの構成要素であり、体づくりや組織の修復、維持をする役割があります。たんぱく質は20種類のアミノ酸で構成されており、その内9種類は体内で合成できない必須アミノ酸と呼ばれています。体内では合成できないため、食事でたんぱく質を摂取する必要があります。

糖質

糖質は身体を動かす主要なエネルギーとなり、特に脳と筋肉の活動に必要です。運動中にはグリコーゲンとして蓄えられていた糖質が使用され、集中力や持久力をサポートする役割があります。

脂質

脂質はエネルギーの貯蔵や細胞膜の構成、ホルモン生成の役割があります。また脂溶性ビタミン(A, D, E, K)の吸収を促進し、身体の保温や内臓の保護にも役立ちます。ただし脂質は1gあたり9kcalで非常に燃費の良いエネルギー源であるため、摂取し過ぎると肥満に繋がる可能性があります。

ビタミン類

ビタミンは体内でほとんど合成できず、不足すると欠乏症になる可能性がある有機化合物の総称です。ビタミンは脂溶性と水溶性の2つに分類されます。脂溶性ビタミン(A, D, E, K)は、油脂に溶けやすく、体内で脂肪組織に貯蔵されます。これらのビタミンは摂取し過ぎると体内に蓄積され、過剰症になる可能性があります。

一方水溶性ビタミン(B群, C)は水に溶けやすく、体内で蓄積されにくい特徴があります。ビタミンは野菜や果物に多く含まれています。

ミネラル類

ミネラルは無機質とも言われ、体内で多様な役割を果たす必須栄養素です。酸素・炭素・水素・窒素を除いた元素の総称で、カルシウムや鉄、ナトリウムなど16種類が人体に必要です。カルシウムは骨や歯の形成に欠かせず、鉄は赤血球の形成に重要です。

また、マグネシウムや亜鉛は神経伝達や免疫機能の調整に関与します。野菜、果物、海藻、乳製品などに多く含まれています。

バランスの取れた栄養摂取は、成長期の子どもたちやアスリートの健康とパフォーマンスに大きな影響を与えます。5大栄養素をバランスよく摂取することで、身体が必要とするエネルギーや栄養素をしっかりと供給できます。 適切な食生活を心がけるようにしていきましょう。

■ 編集者・監修情報
編集者:西川 潤
監修:酒井 リズ 智子