リカバリー

【アイスバス】3つのリカバリー効果とおすすめの実践方法

今回は、運動後のリカバリー方法の一つとして知られるアイスバスの「リカバリーの3つの効果」や「最適な温度・時間」「おすすめの実践方法」などについてご紹介します。手軽にできるリカバリー方法ですので、ぜひご参考にしてください。

アイスバスとは

アイスバスは、冷水を利用したリカバリー(回復)方法の一つです。バケツや浴槽に水と氷を入れて身体を浸すことで、筋肉の疲労回復や炎症の軽減を目指します。主にアスリートや運動後のリカバリーに用いられ、プロスポーツの現場でも広く活用されています。

アイスバスによるリカバリー効果

アイスバスには、次の3つのリカバリー効果があります。

①体温を下げる
高温の環境での運動や高温多湿の時期で、運動によって体温が上昇しやすい時、10℃前後のアイスバスに10分程度浸かることで、運動による高体温症に対処できることが報告されています 1)。

②筋肉痛の軽減
アイスバスを使用することにより、激しい運動後に起こる遅発性筋肉痛を軽減できることが報告されています 2)。

③神経系のリセット
激しい運動後は交感神経(興奮状態)が優位になっていますが、アイスバスに浸かることによって副交感神経(リラックス状態)に切り替えることができます。これにより睡眠の質が向上したり、しっかりと栄養補給ができるようになります。

アイスバスの最適な温度と時間

アイスバスの効果を最大限に引き出すためには、適切な温度と時間が重要です。

アイスバスで推奨されている温度は10~15℃です。アイスバスに浸かる時間は10~15分が目安です。

アイスバスのおすすめの実践方法

運動後すぐにアイスバスを利用するのが最も効果的とされています。

また、バスタブを用意できない場合、冷水シャワーを浴びる方法も効果的とされています。

詳しくは「交代浴の効果(科学的根拠と実践方法)について」のページもご参考にしてください。

身体を適切にリカバリーし、コンディションを整えることも育成世代のアスリートにとって、とても大切です。

アイスバスもリカバリー方法の一つとして上手く活用していきましょう。

引用文献

1) Yang Zhang et al. Optimizing Cold Water Immersion for Exercise-Induced Hyperthermia: A Meta-analysis. Med Sci Sports Exerc, 47(11):2464-72, 2015.
2) Aryane Flauzino Machado et al. Can Water Temperature and Immersion Time Influence the Effect of Cold Water Immersion on Muscle Soreness? A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Medicine, 503-514, 2016.

■ 編集者・監修情報
編集者:西川 潤
監修:酒井 リズ 智子