栄養

たんぱく質は肝臓を悪くするの?

たんぱく質は身体の成長や修復に不可欠な栄養素ですが、その過剰摂取が肝臓に与える影響について懸念されることがあります。しかし、一般的に適切な量を摂取する分には肝臓に悪影響を与えることは少ないとされています。1)

適切なたんぱく質摂取量

アスリートは、通常の成人よりも多くのたんぱく質を必要とします。特に筋肉の修復や成長をサポートするために、1日あたり体重1キロ当たり1.2〜2グラム以下のたんぱく質を摂取することが推奨されています。2)

たんぱく質の種類とバランス

たんぱく質の摂取には、動物性と植物性の両方が含まれることが理想的です。なぜなら動物性たんぱく質にはビタミンB12や亜鉛などの栄養素が豊富であり、鉄の吸収が容易だからです。一方、植物性たんぱく質には食物繊維や抗酸化物質が多く含まれ、心血管疾患や糖尿病の予防に役立ちます。

たんぱく質は過剰に摂取しなければ肝臓や腎臓を悪くすることはなく、適切な量を摂取することで健康をサポートする栄養素です。アスリートの場合は、十分なたんぱく質を摂取することでパフォーマンス向上にもつながります。日常の食事でバランスよくたんぱく質を取り入れることが重要です。

参考文献

1) Jose Antonio et al. A High Protein Diet Has No Harmful Effects: A One-Year Crossover Study in Resistance-Trained Males. J Nutr Metab, Volume 2016.
2) Chad M Kerksick et al. ISSN exercise & sports nutrition review update: research & recommendations. J Int Soc Sports Nutr, 1;15(1):38, 2018.

■ 編集者・監修情報
編集者:西川 潤
監修:酒井 リズ 智子